味わいひと匙|二十二杯目 アマレット・ジンジャーエール(Amaretto Ginger Ale)

ディサローノの瓶と、淡い琥珀色のアマレット・ジンジャーエールを注いだトールグラス。白い布の上に並べて撮影 味わいひと匙
  • ベースアマレット
  • 技法ビルド
  • 系統甘口・食後向き

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※ゆっくり読んでも、紅茶1杯分です。

名古屋へ出張に行ったときの話です。

ひつまぶしのお店のとなりに、イタリアンのお店がありました。そこで、お客さんが飲んでいた一杯が、どうにも気になってしまいまして。

店員さんに「あれと同じものを」とお願いして、作っていただきました。それがアマレット・ジンジャーエールでした。

これが、本当においしかった。味わい深い、という言い方がこれほど似合う一杯もそうありません。家に帰ってから再現してみたので、今回はその話です。

■ 材料(1杯分)

アマレット
ディサローノを使用
30ml
辛口ジンジャーエール適量(フルアップ)
お好みで(今回は使っていません)

覚えておくとよいこと

  • アマレットは30mlから。私はもう少し多くてもよかったと思いました。次は40mlで試します
  • ジンジャーエールは普通のものでも十分おいしいです。大人のパンチがほしいときだけ辛口に
  • グラスはトールで。背の高いグラスのほうが、泡が長く持ちます

■ 作り方

  1. ジンジャーエールをよく冷やしておきます
    氷を使う場合は、ここでトールグラスに入れてください
  2. アマレットを30ml注ぎます
  3. 辛口ジンジャーエールでフルアップし、軽く一回だけ混ぜて完成です

混ぜすぎないでください。炭酸が抜けると、この一杯のいちばんいいところが逃げます。氷を一度だけ持ち上げるくらいで足ります。

作り方としては、これで終わりです。シェイカーも要りません。

■ カクテルの表情

淡い琥珀色です。アマレットの色がジンジャーエールに溶けて、思ったより軽い、澄んだ金色になります。もっと濃く出るかと思っていたので、これは意外でした。

ディサローノの瓶と、淡い琥珀色のアマレット・ジンジャーエールを注いだトールグラス
ディサローノの瓶と並べて。泡が細かく、色は思ったより淡い

派手さはありません。青くもないし、層にもなりません。この連載では珍しく、写真映えを狙いにいっていない一杯です。

そのかわり、泡がずっと上がってきます。トールグラスの底から細かい泡が立ちのぼるのを眺めているだけで、けっこう時間が経ちます。

■ 香りと味わい

まず香りです。アマレットは杏仁、あるいはアーモンドのような甘い香りがあります。この香りが、この一杯の主役です。

面白いのは、ジンジャーエールがこの香りを邪魔しないことでした。炭酸の泡がむしろ香りを持ち上げて、鼻のほうへ運んでくれます。生姜の辛みと杏仁の甘さは、ぶつかりそうでぶつからない。

そして飲んだあと、口の中が妙に落ち着いています。甘いものを飲んだのに、後を引かない。ここがこの一杯のいちばんの特徴だと思います。

食事中でもいけますが、私は食後に飲みました。口直しのつもりで一口飲んで、そのまま余韻を楽しんでいたら、いつのまにかグラスが空になっていました。

■ ひつまぶしは、食べなくてよかったのか

ここでひとつ、考えてしまうことがあります。

名古屋まで行って、ひつまぶしのお店のとなりで、イタリアンに入っている。名古屋めしの話をひとつも持ち帰らずに、カクテルの話をしている。

あれでよかったのだろうか、と思いました。

思いましたが、いまこうして家で同じものを作って、あのときの席を思い出しているわけです。だとすると、あれはあれで正解だったのだと思います。ひつまぶしは逃げません。たぶん、次の出張のときもあります。

■ さいごに

家で作ると、さすがに雰囲気は半減します。カウンター席もないし、名古屋でもありません。

それでも、味はあのときとほとんど同じでした。材料が3つしかないので、ずれようがないのだと思います。

凝るほど手間はかからないけれど、雑と言うには惜しい。そのくらいの位置にある一杯です。アマレットが一本あれば、あとはジンジャーエールを買ってくるだけで再現できます。

今日も気づけば、トールグラスのほうが先に乾いていました。

Afterwords

この記事の余韻

旅先で飲んだ一杯を、家で作り直したことはありますか。

お酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中・授乳期の飲酒は、お控えください。
どうぞ、適量を、おいしく。

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