- ベースウイスキー
- 技法ビルド
- 系統辛口・炭酸
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※ゆっくり読んでも、紅茶1杯分です。
ウイスキーの小瓶を買ってしまいました。
ニッカウヰスキーの、あの手のひらに収まるやつです。中身が必要だったわけではありません。瓶がかわいかった。それだけです。
買ってしまったからには飲まなければならず、せっかくなので何か作ろうと思いました。そこで思い出したのが「ニューヨーク」というカクテルです。
■ 本当は「ニューヨーク」を作りたかった
ニューヨークは、ギムレット、ダイキリと並んで世界三大カクテル(酸味編)に数えられる一杯だそうです。名前だけは知っていましたが、そんな格の高いものだとは知りませんでした。
正調のレシピはこうです。
| ライ・ウイスキー | 45ml |
| ライムジュース | 15ml |
| グレナデンシロップ | 1/2tsp |
| 仕上げ | シェイクして、オレンジピールを絞る |
名前の由来は、色だと言われています。ニューヨークの日の出、あるいは夕焼け。あの赤みがかった空の色を、グレナデンシロップが作るわけです。つまりグレナデンは、味より先に「空の色」を担当しているということになります。
そして、家にグレナデンシロップはありませんでした。
空の色が出せないのなら、それはもうニューヨークではありません。行き先を失った一杯です。ここでやめてもよかったのですが、小瓶はすでに開いていました。
そういうわけで、今回の一杯は「ニューヨーク行欠航(仮)」と呼ぶことにします。
■ 材料(1杯分)
| ウイスキー ニッカウヰスキーを使用 | 30ml |
| ライムジュース | 15ml |
| ガムシロップ | ほんの少し |
| 炭酸水 | 適量(フルアップ) |
| 氷 | グラスに合わせて |
覚えておくとよいこと
- ガムシロップは「ほんの少し」で止めてください。甘くするためではなく、ウイスキーの角を取るために入れています
- ウイスキーは30mlに落としています。正調の45mlのまま炭酸で割ると、量が増えすぎます
- 写真はトールグラスですが、グラスは何でもいい気がします。炭酸が入るぶん、背の高いほうが収まりはいいです
■ 作り方
- グラスに氷を入れます
- ウイスキー30ml、ライムジュース15ml、ガムシロップをほんの少し注ぎます
- 炭酸水でフルアップし、軽く一回だけ混ぜて完成です
ビルドです。正調はシェイクですが、炭酸を入れる以上シェイクはできません。この時点で、もう別の乗り物になっています。
■ カクテルの表情

ここで予想外のことが起きました。
きれいなオレンジ色になったのです。
グレナデンシロップを入れていないのに、夕焼けのような色が出ています。よく考えれば、ウイスキーがもともと琥珀色なのだから当たり前なのですが、赤みを足さずにこの色が出たのは意外でした。
欠航したはずなのに、窓の外の空だけは、ちゃんとニューヨークでした。
炭酸の泡が下から上がってきて、色が揺れます。眺めているぶんには、正調より楽しいかもしれません。
■ 香りと味わい
ひと口飲むと、まずライムの酸が来ます。そのあとにウイスキーの香りが立ち上がってきます。
面白いのは炭酸の役目でした。ウイスキーはそのままだとどうしても強く、私には少し身構えるところがあります。その強さを、炭酸の泡がはじけながら包んでくれる。角が取れるのではなく、包まれる、という感じがいちばん近いです。
少し辛口です。でも甘みもあります。ガムシロップをほんの少し入れただけなのに、それが効いています。甘いと言うには足りず、辛いと言い切るには丸い。ちょうどその間にいます。
ライムと炭酸のおかげで、ウイスキーが苦手な人でもいけると思います。私がそうでした。
■ さいごに
グレナデンシロップを一本買えば、次は本物のニューヨークが作れます。作れるのですが、まだ買っていません。
買ってしまうと、この「欠航」がただの失敗になってしまう気がするからです。いまはまだ、欠航のままにしておきたい。
本物を名乗れるほど正しくはないけれど、失敗と呼ぶには惜しい。そのくらいの一杯でした。
小瓶はまだ半分残っています。次に何を作るかは決めていません。とりあえず、瓶はやっぱりかわいいです。
Afterwords
この記事の余韻
うまくいかなかったものに、あなたは名前をつけますか。
お酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中・授乳期の飲酒は、お控えください。
どうぞ、適量を、おいしく。

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